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愛の檻シリーズ

愛の檻

 ←浴を賜る黎翔 →続・愛の檻
ララDXの番外編のちょい足し妄想的なssです。
紅珠が陛下と夕鈴をモデルに書いた小説の、二次のようなものです(笑)
あ、タイトルは紅珠先生のお言葉からとったもので、深い意味はありません。

◇ ◇

<これまでのお話>
記憶を失った青年(陛下)は、事情あって故国を離れた王女(夕鈴)を護衛しながら二人で旅をすることになったのだった。



商人の妻、といったいでたちの女性は、声を上げた。
「え。じゃあ、お部屋はひとつしか空いてないんですか?」
その日、町はたくさんの人々であふれていた。通りのにぎわいがそのまま持ち込まれ、宿の中まで活気に満ちていた。
女性はまだ少女といったほうがふさわしい年頃だったが、長身の青年と連れ立っていた。
夫婦者らしい、まだ新婚ほやほやといったところか--と宿の者は見当をつけた。
「そうですね、大部屋以外になりますと・・・。今日はどこへ行っても同じだと思いますが。後からお供の方がいらっしゃるので?」
「いや、それでいい。頼もう」
「黎翔!?」
青年は少女を後ろから抱き締めた。その頭に頬ずりするように、上から言う。
「これは我ら夫婦を仲直りさせようという天の配剤かもしれないな。--ここへ来る途中、私が商売女に声をかけられただけで、妻は拗ねてしまってね・・・」
「そりゃ旦那様の男ぶりだったら無理もないでしょう」如才なく宿の者は調子を合わせた。
「貴方と同じ部屋では休みたくない、などと言われてしまって、困っていたのだ。--私は妻以外の女性は目に入らないのだが」
犬も食わないというやつか、と思いつつ、宿の者は話を進めた。
「そうでしょうとも、お可愛らしい奥様ですこと。奥様、別々の部屋を取るなどと意地悪なさらなず、ここは仲直りなさいませ」
「え?え、ええ・・・」
「ではご案内させていただきます」



「寝台は君が使うといい。私はこちらで寝る」と青年は長椅子をぽんと叩いた。
「だめです、怪我を負った人にそんなこと、させられません」
出会ったとき、彼は傷を負ったまま雨に打たれていたのだ。頑強な体質のせいか、傷は順調に治っているのだが、負担は少ないほうがいいに決まっている。
「構わないさ。軍の野営よりは居心地がいい」彼は笑って長椅子に腰掛けた。
「軍って・・・貴方、何か思い出したの?」少女もその隣に腰掛けた。
「いや・・・なんとなくそんな気がしただけだ」
「ううん、やっぱり貴方は武官なのよ。貴方の剣はすごいもの」彼女は声を弾ませた。
「そうか?」
「そうよ。貴方の剣の腕を活かさないなんて、もったいなさすぎるわ!」
少女は、彼女の英雄を賛美するまなざしで彼を見上げた。
青年はくすぐったそうに微笑んだ。
「--君の国にも、仕官の口はあるだろうか」
「え・・・」
二人は言葉もなく見つめあった。
--旅が終わっても、ずっと一緒にいてくれるの・・・?
少女はどぎまぎして、うつむいてしまった。
それをどう受け取ったのか、青年は自嘲めいた笑みをもらした。
「冗談だ。私のような素性の知れない男は、用済みになったらさっさと身辺から遠ざけたほうがいい」
「・・・どうして、そんなことを言うの・・・?」
愛らしい顔が悲しそうにゆがんだ。青年ははっとした。
「すまない・・・そんな顔をしないでくれ」
青年は少女の顔に手を伸ばした。が、頬に触れる直前、ぐっと手を握り締めた。
「君は優しすぎる・・・。君のような人が、欲と陰謀の渦巻く王宮で無事に過ごしていけるのか--それを思うと、私は・・・」
彼はそろそろと指を伸ばした。指先が、頬に触れた。
「夕鈴--愛しい私の姫君・・・。いっそこのまま、君を攫って、私のものにしてしまえたら・・・」
彼は少女の頬をそっと包んだ。
黎翔・・・とつぶやいて、少女はまぶたをゆるゆると閉じた。
青年は身を乗り出した。
互いの唇が引かれあう--
ぱっと彼が身を離した。彼はすばやく部屋の出入り口に立った。
宿の者が入ってきて、湯浴みの支度を整えていった。
「君が先に使うといい」



衝立の陰で体を清めながら、夕鈴は落ち着かない気分でいた。
この衝立の向こうに、彼がいる--そう思うだけで、肌が熱くなるような気がした。
互いの気持ちは交わし合ったものの、二人はまだ清らかな関係だった。
彼女は自分の唇にそっと触れた。
さっき、キスしそうになった・・・。--もしかしたら、それ以上のことも・・・?
少女はかああっと赤くなった。

水音が聞こえてきて、黎翔はいっそう落ち着かない気分になった。
あの衝立の向こうに、彼女がいる--一糸まとわぬ姿で。
服の上からでもわかる、彼女の豊かな胸、くびれた腰。服の下は、どんなにか・・・
よせ、考えるな、と彼は己を戒めた。
夕鈴が自分を愛していると言ってくれる、それだけで十分だと黎翔は思っていた。
彼女は王女だ。素性も知れない自分が手を出して良い相手ではない。--たとえどれほど愛していようとも。
庶民に交わっての暮らしが長かったせいか、彼女の感覚も庶民的になってしまっているようだが、本来、王家に生まれた者に恋愛など許されないのだから。
その考えがあまりにしっくりと馴染んで--身に染み付いているような感覚さえあったので、彼はいぶかしく思った。

~終~



感想を書いてちょっとすっきりしてたんですが、みや様のコメントで「そうですよねー、やっぱ読みたいですよね~」と再燃。もう勢いだけで書いちゃいました!
大長編というからには、作中で1、2ヶ月は経ってるのかな?でも陛下が王宮を離れている理由が思いつかず、記憶喪失バージョンになりました。
紅珠先生の小説には、キャラの名前は出てこないようですが(そりゃ出せないだろう)、それだと書きにくいので。その他もろもろ、とにかく適当です(笑)
あ~、早くマルナ様が書いてくれないかな~。

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~ Comment ~

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>慎様 Re: はじめまして 

>慎様 

はじめまして、コメントありがとうございます!
いつもどきどきしていただいてありがとうございますv
コメントいただけるだけで、とってもうれしいですよ~♪
文才なんて、私もないですから!でも愛と萌だけはあります!!
次回、愛の檻の続きを書きたいと思いますv
よかったらまた遊びにいらしてください♪

愛の檻…。やっべ、このタイトル最高です! 

ご無沙汰しています。マルナです~!
その節は、色々とご心配をありがとうございました。
ようやく通常記事へのコメ返信も始めて、少しずつサイトも元に戻していきますので、ぜひまた遊びにいらして下さいね(^^

で! 読ませていただきましたよ♪ 実はタイトルを見た瞬間、寝所ネタかと思ってしまいました(笑)

「愛の檻」…ん? R指定じゃないよね?? (←どーしてもそっちへ発想が…)

そしたら紅珠の妄想小説じゃないですか! こ、これは楽しいです!!
記憶喪失バージョンですね。シリアス設定の2人のパラレルに萌えます。
いや、私も書いてみたいんですけど、どうせならリレーとかで書いたら面白そうかなって。
yue様が興味を示して下さったので、その際にはぜひ深見様にもご参加していただきたいです。

狼サイトマスターの妄想を地の果てまで追求し尽くしたパラレル話ってのもいいかも…なんて(笑)
そんなことを夢見ちゃってます(*^。^*) ←やや現実逃避ぎみ…

それはさておき、愛の檻! 続いていますね。ふふふ。
視界が不安定で、一度に読み切れないのがもどかしいです(泣)
なのでまた、(しつこく)お邪魔させていただきますね~(^^
ではでは…。

>マルナ様 Re: 愛の檻…。やっべ、このタイトル最高です! 

>マルナ様
コメントありがとうございます!
タイトルは私もちょっとあれかな、と思ったんですが(^^;)
まさかシリーズになるとは思わなかったので、ノリだけで適当にタイトルつけちゃいましたw
マルナ様のサイトにも書かせていただきますが、リレー、ぜひ参加させていただきます!
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