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リレーss

未成年、入室ご遠慮願います。 48

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§


手を握られたまま、暗い中を進む。辺りは蛍が無数に飛び、鮮やかな黄緑の光を発していた。
夕鈴はもう夢中で。黎翔そっちのけで周囲を見回す。感嘆の声を上げつつその風景に酔いしれる。
だから気づかなかった。

「ぎゃ…っ!」

足元が芝生から敷石に変わって、ついつまづいてしまう。よろめいた彼女を黎翔の腕が抱き寄せた。

「…大丈夫?」
「あ、あああ…っ!あり、ありがと…っ!ございますぅぅぅ!」
「慌てなくていいから、しっかり立って。…もう少し先に行く?」
「でも、そろそろ時間だし…もう引き返しましょうか?」

律儀に携帯を三十分アラーム設定していた彼女のしっかり具合がなんだか腹立たしい。電子音を闇夜に響かせるなんて、無粋だよ。
しかし約束は約束。ため息をつきつつ、「そうだね」と促した。


せっかく言いたかった言葉が夜の闇に霧散した。





物問いたげな黎翔に気づいているのかいないのか、夕鈴は終始距離を置く訳でもなく普通に対応している。

「じゃ、また」

車を降りようとした彼女の手を掴む。びくりと小さく揺れた肩を見て見ぬ振りをし、ほんの少し引き寄せた。

「夕鈴」
「…な、なんですか」

揺れる瞳に自分が映っている。その事実に舞い上がりそうになる―――。

「―――ううん。また見に行こう」
「…は、い…」




動き出した車のバックミラーから、小さくなっていく彼女を見る。彼女はその場に佇み、じっとこちらを見つめていた。

―――夕鈴。

その姿はどんどん小さくなり…やがて見えなくなる。

無性に、やりきれなくなった。
あの場にとって返したくなる。

「…そろそろ、かな」

己の感情に、正面に向き合う時なのかもしれない。
それが周囲から歓迎されなくても。



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