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リレーss

未成年、入室ご遠慮願います。 47

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「黎翔さん……!」
そこには、スーツ姿の黎翔と頑丈そうな車があった。会社から直行した風だった。
彼は少し疲れているように見えたが――仕事疲れの雰囲気をまとった彼は、かえって色香が増していた。
「夕鈴。浮かない顔をしているね。何かあった?」
鋭い!
ひやりとしながら、夕鈴はつとめて冷静に振る舞った。
「すみませんけど、今日は時間ないんです。家事が溜まってるんで」
「そう言うと思って、うちのハウスキーパーを君の家に派遣しておいた」
「!どうしてそういう勝手なことを……!」
「30分でいい。君の時間をくれないか。そうしたら僕は仕事に戻る」
「……わかりました。30分だけなら……」
夕鈴はため息をひとつついて、あきらめることにした。

車が止まったところで、夕鈴は外に出た。
あたりはもう暗くなり始めている。
ここは……自然公園の入口みたいだけど……?
きょろきょろしていると、突然、足元が宙に浮いた。
「きゃあ!」
あっというまに、お姫様抱っこの体勢になっていた。
「ちょっ、黎翔さん!いきなり何するんですか!下ろしてください!」
「おとなしくしないとキスするよ?」
「……!」
夕鈴は固まった。
「いい子だ」黎翔が艶然と笑う。
直視できなくて、夕鈴は目を伏せてしまった。
「そのまま……僕がいいと言うまで、目を閉じていて」
低い声のささやきに、頬が熱くなる。
それをごまかしたくて、わざと怒った顔を作った。
「……ヘンなこと、しませんか?」
「変なことって?」黎翔はにやりと笑った。
「う……」
言葉に詰まった夕鈴は、しかたなく、ぎゅっと目をつぶった。

黎翔が歩く振動が伝わってくる。
「……重くないですか?」
「全然」
「どこへ行くんですか?」
「すぐそこだよ」
体を預けきってしまうのは――最初はおっかなびっくりだったけれど、振動ごとに、しだいに慣らされてゆく。

「いいよ、夕鈴。目を開けて」
夕鈴はこわごわと目を開けた。
暗がりの中、いくつもの小さな光がゆっくりと瞬いていた。
――蛍だ。
夕鈴は黎翔の腕の中にいることも忘れて、目を奪われた。
吸い寄せられるように、蛍がいる下の方をのぞき込む。
ふっと黎翔が微笑む気配がして――夕鈴はそっと下ろされた。
夕鈴はかがんで、幽かな光に見入った。
「……綺麗……」
ほうっとため息をついたところで、はたと我に返った。
私ってば、また一人で夢中になっちゃった!
「あの、黎翔さんも見えますか?」
「うん。よく見えるよ」
夕鈴はどきっとした。自分が見つめられているような気がして。
いやいや、私を見ていたんじゃなくて、蛍を見ていたのよね!
――ん?
気が付くといつのまにか、手が黎翔とつながれていた。
「……黎翔さん」
「ん?」
恥ずかしさに耐えながら、夕鈴は指摘した。
「……手が……」
「うん。暗くて危ないから」
きゅっと、深くしっかりと包み込まれてしまう。


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