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リレーss

未成年、入室ご遠慮願います。 46

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§


会えないと思うと、なんでこんなにつまらないんだろう。

黎翔はため息をつきつつ、書類を捲った。
隣では秘書の李順が目を光らせている。ちらりと卓上型の時計に目を遣ると、彼女はまだまだ学校の時間だった。
今日は彼女には会えない。
それは数日前から聞いていた事だった。
なにやら学校で行事があるらしく、朝も早く、帰りも遅くなるらしい。一度迎えに行くと言ったら、「お仕事を優先してください!」と怒鳴られた。

また一つ、ため息をつく。

「…そんなにため息をついても仕事はなくなりませんよ」
「…わかってる」
「一度申し上げようと思っておりましたが…」

途切れた言葉に、黎翔は顔を上げた。その先はなんとなく予想出来ており、そして眼鏡の秘書は、悪い期待を裏切らなかった。

「貴方はあの娘に依存し過ぎています」
「…気のせいだろ」
「婚約者役を…他の方に変えてみては「李順」

冷ややかな声に、李順は口をつぐむ。
これ以上を言葉に出したら、どうなるかもわかっている。

「…しかし、これだけは申し上げておきます」

カチカチ…と壁掛け時計の秒針の音だけが響く。

「彼女は、偽物です」








「あー!終わったあ」
「お疲れー!」
「打ち上げしようぜ!マックに六時集合!」
「あー、早く酒飲めるようになりてぇ!」
「なんで乾杯すんだよ!」

同じクラスの皆がわいわい盛り上がっている中、夕鈴は一人片付けをしていた。今日は漸く学校行事から解放されたのだ。家に溜まりに溜まっている家事を片付けなきゃ。

「汀さんも来る?」

一人の男子が声を掛けた。普段は全く話し掛けないクラスメイトである。

「ごめん。あたし、家に帰らなきゃ」
「六時からだよ?帰ってからでも来れるんじゃない?」
「あー…、家事、溜まってるから」
「え?お母さんは?」

夕鈴が片親だということを知る者は少ない。曖昧にはぐらかし、さっさと教室を出る。同情は真っ平だった。

一人下駄箱へ向かう。上履きと引き換えに革靴を出して足を滑り込ませた。

いつもの事。
こんな風に、一人のけ者のように寂しい思いをするのも。

学校の正面玄関を俯きがちに潜る。
だから気づかなかった。

「―――夕鈴」

名前を呼ばれるまでは。


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