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短編

突破口

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可歌先生の前作では、じれじれの二人の関係の突破口は、女の子からだったんですよね~。
そんなこんなで、思いついた短いお話です。



どうしてわかってくれないの?
どうしたら、わかってくれるの……?

背を向けていた陛下が、振り向こうとした。
「夕鈴――」
その続きはさえぎられてしまった。
唇が、夕鈴の唇に封じられていたから。

ぱっと身を離した夕鈴は、肩で息をしていた。
「い、いまのは…
事故じゃ、ありませんからっ!
演技の、やりすぎでもなくて、っ…」

好きだから。
貴方が、好きだから。

――言えない。
そのひとことが、言えない……

言えない言葉の代わりに、涙がぼろぼろ出てくる。
夕鈴はぎゅっと目をつぶった。

次の瞬間、ふわっと包まれるように、夕鈴は陛下の腕の中にいた。

「――ごめん。
僕から言わせて……」

彼は、夕鈴の耳もとで、ささやいた。
夕鈴は驚いて、陛下の顔を見ようとした。
「へい……」
今度は、夕鈴がさえぎられる番だった。

唇に、口の中に、今まで感じたことのない感覚が押し寄せる。
ときどき薄目を開けて、それが陛下なのだと確認して、また眼を閉じる。
夕鈴は、立っているだけで精一杯だった。
ふと我に返ったとき、陛下の背後に天井が見えた。
そして、自分が押し倒されているのに気付いた。
長椅子の上だった。

「僕の『好き』はこういうことだよ」
見たことのない目をして、陛下は夕鈴を見下ろしていた。
「――怖い?」
状況を理解しないまま、こくん、と夕鈴はうなずいた。
「そっか……」
陛下の顔が悲しそうな、苦しそうな表情になる。
「あのっ、でも!」
夕鈴はあわてて訴えた。これまた状況を理解しないまま。ただ、陛下が悲しい顔をするのを見たくなくて。
「……私は……陛下が、好きですから……」

私は、陛下が、好き――

その言葉が全身にいきわたるのを、彼は目を閉じて味わった。
目を開けても、夕鈴はまだそこにいた。
夢じゃない。
目の前の夕鈴は、頬を染めて、恥ずかしくてたまらないように目を伏せていた。
なんて可愛いんだろう。
この、存在するのが信じられないほど美しくて愛らしいものが、私のものなのか。

夕鈴は、私のものだ。

そう思ったら、気持ちがすとんと落ち着いた。
「……もう一度、言ってくれる?」
「……え?」
夕鈴がこちらを向いた。潤んだ大きな目に、余韻が残っていた。
「もう一回、聞きたいなー。夕鈴が僕のこと、好きだって言ってくれるの」
「ダメです!」
「えー?なんでー?」
彼は、夕鈴の上に覆いかぶさるような体勢を変えて、夕鈴の隣に腰かけた。
「陛下、お仕事は?お話のお時間をいただいたのは私ですけど……いつまでもさぼっちゃダメですよ」
「それでは、政務の後に君に会うのを楽しみに、励むとしよう」
戻る前に、彼は夕鈴を抱きしめた。
「今夜、部屋に行くから……」想いを込めて、熱くささやく。
「?はい」
見ると、きょとんとした顔には、「なんでわざわざそんなことを言うんだろう?いつものことなのに」と書いてあった。
彼は思わず、クス、と苦笑した。
夕鈴はぽかんとしていたけれど、やがて、ぼんっ!と音がしそうな勢いで、真っ赤な顔になった。
「あ、あ、あのっ、陛下……」
「もう逃がさないよ」
それだけ言い置いて、彼は仕事に戻っていった。

焦る必要はない。
でも、いたずらに待つつもりもない。





あれ?大人向けになるかと思いきや、ならなかったなー。
何のまんがだったか、「愛してる」と言っているであろうシーンで、セリフを表さないで耳元でささやいている絵だけ、
っていうのがあって。
読者にすら聞かせない、そのセリフを聞けるのは夕鈴のみなのですね……!ということで。
ヤツ(陛下)はそういうことしそうですよ。夕鈴が脱ぐぐらいなら、自分が脱ぐ!って人ですから。(離宮の温泉編を呼んでそう思った)読者にすら夕鈴の肌を見ることを許さない王様ですから。

あと、4話の「今夜はそちらへ行く」「あ、はい。お茶の用意をしてお待ちしております(びしっ)」のやりとりに、
黎翔さんが不憫になりまして……。
これ、本物夫婦だったら、今夜はしようねvってことですよね?
去り際に振り向きざまに狼陛下にこんなセリフ投げられたら、腰が砕けそうです。
そういうコトを連想してどきっとしたりは……しないよ夕鈴だから!
それにしてもお茶かよ!せめてお酒にしようよ!(笑)
そこまで念入りにフラグクラッシュしなくても……(涙)

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