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短編

重病【ネタバレ】←追記あり

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最新号ネタバレ。
陛下がとっても残念。
かっこいい陛下をこんなふうに書いちゃっていいんだろうか。
しかし思いついてしまったものは仕方ない。










白陽国の王宮、国王の私室――
国王・珀黎翔は、書類に目を通していた。
突然、ある文字が目に飛び込んできた。

”夕”

夕鈴――
すきですからね、という彼女の声がよみがえる。
・・・すき・・・
あれは一体どういう意味なんだろう。
まあ、夕鈴のことだからな・・・。
好きっていっても、ほら、弟くんと同じような感じで、さ。
でも――
口付けたときも、逃げるわけではなかったし、体は若干固まっていたけれど、唇はやわらかく、僕を受け入れるように――

「誰かっ!誰かあるっ!」
「陛下が出血なされたぞっ!侍医を呼べっ!!」

侍官たちのあわただしい声がして、彼は現実に引き戻された。
手元の書類に、鮮血が滴っていた。



「陛下っ!お仕事中に、急に血を吐かれたって・・・」
寝所に寝かされたところに、夕鈴が見舞いに来た。
「大丈夫だよ。なんだかずいぶん大げさに伝わったみたいだね」
まさか君のことを思い出したら鼻血が出ました、とは言えない。
彼は笑顔を浮かべながら、あいまいにごまかした。
「でも・・・」
すっ、と額が冷たくなる。
夕鈴の小さな手が、置かれていた。
大きな目に、真剣な表情を浮かぶ。
「手が冷えててよくわからないわ。陛下、失礼します」
夕鈴は何のためらいもなく、ひたいをこつん、とくっつけてきた。
やわらかな香りが鼻先をかすめる。
夕鈴。僕が狼で迫ると、顔を近づけただけで真っ赤になるのに。
なんでこういうときは平気なんだ?

「大変だわ、熱もあるみたい・・・!陛下、お休みになってて下さい。すぐに侍医を呼びますから。何かお飲み物を用意しますね」
発熱の原因は、てきぱきとした印象を残し、去っていった。
「・・・・・・」
夕鈴って、なんていうか・・・非常時に強い・・・?
君のそういうところも、僕は・・・

それ以上考えるのは、なんだかためらわれて。
先に飲まされた薬湯のせいか、まぶたが重たくなってきて――彼は逆らうことなく目を閉じた。





新年早々、こんなお馬鹿な話ですみません!
おまけに、SNSで走り書きしたものを置いときます。





「えーと、ここでお辞儀して、それからこっちに進んで・・・」
夕鈴はぶつぶつと新年祝賀の儀の段取りを復習していた。
「ゆーりん、もうそのぐらいでいいよ」
にこにこしながら、やんわりとストップをかける陛下。
「いいえ!プロ妃として、本番でミスをしないよう、練習あるのみです!練習は裏切りませんから!」
「あー・・・ゆーりん、緊張してる?」
「・・・はい」
文武百官の前で、優雅に、あるいは威厳を持って振舞う。
それが陛下の日常。
(私が陛下みたいにできるわけないけど・・・)
でも、陛下の妃として、恥ずかしくないようにしたい。
少しでも美しく――陛下の記憶に残りたい。
いつまでも隣にいられないけれど、せめて隣にいられる間は・・・。
感情を隠そうと、夕鈴は目を伏せた。

さら、と髪をなでられた。
そのまま、陛下の腕が背中に回されて――夕鈴は陛下の懐にいた。
ひたいに、温かく湿った感触。
「・・・緊張しないように、おまじない」
ふふっと陛下が笑った。
その気配が、肌に触れるほど間近に、感じられる。
夕鈴はうなだれたまま固まってしまった。
「・・・まだ緊張してる?」
「いいえ!もう大丈夫です!」
また口付けされたらたまらないと、夕鈴は顔を上げて訴えた。
「そっか。よかった」
紅い瞳があたたかく笑っていた。
「――」
夕鈴は言葉もなく見惚れてしまった。
やっぱり私は陛下が好きなんだ、と悟らされる。
陛下が私を見ていてくれる。
陛下が私に笑いかけてくれる。
それだけで、こんなにうれしくなってしまうなんて・・・。
「陛下・・・」



「陛下・・・」
呼びかけられたとき、彼は思わずどきりとした。
間近に見える、もの言いたげな半開きの唇、潤んだ瞳。
何かを訴えかけるような切ない表情。
まさに匂い立つような美しさ。
「夕鈴、休憩しようよ。お茶淹れてくれる?」唐突に言葉が出ていた。
「はい、少し待っててくださいね」
夕鈴はそそくさとお茶の準備にとりかかった。彼はほっとしながらそれを見守っていた。

はぁ、と夕鈴に気付かれないように、そっとため息をつく。
そしてやっぱり気のせいじゃなかった、と確信する――夕鈴は近頃、息を呑むほど美しい貌を見せるようになった――。
今までにも夕鈴の言動に心を動かされることはあったが、表に出さずに抑えられていた。
なのに、最近それが上手くいかない。どうかすると、表に出てしまいそうになる。
女性にこれほど心を奪われることなどなかったのに。
いや、たとえ何であろうと、己を失うほど心を奪われるものなどなかった。

・・・夕鈴、君に会うまでは・・・。

「陛下、お茶がはいりましたよ」
悪女は、にっこりと笑った。


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