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若い陛下×大人夕鈴シリーズ

それぞれの使い方 1

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ども。ごぶさたしております。
来週からまた忙しくなるので、今upしちゃいます。
若い陛下×大人夕鈴シリーズです。





「ゆーうり~ん♪」
衝立の後ろから、陛下の声がした。
それを聞いた夕鈴は、何かいいことでもあったのかな?と思った。
陛下の声が若々しく弾んでいたからである。
振り向くと--
そこにいた陛下は、声だけでなく、姿も若かった。
「来ちゃった」
にこにこと、小犬陛下が、しっぽを振っていた。
「陛下・・・!」
若き日の陛下の訪れは、いつだって突然だ。
通常、誰かが夕鈴のもとを訪れるときは、侍女の前触れがある。それに慣れている夕鈴はとまどってしまう。
まして相手は、陛下は陛下でも、過去の世界から来た陛下なのだから。

「すみません、散らかっていて。今すぐ片付けますから」
「いいよ、別に」
部屋の中には、いくつもの衣装が広げられていた。
とりあえず、卓の上にあった衣装はたたまれて、長椅子へと移動された。
彼は、卓に備え付けの丸い椅子に腰を下ろした。
「大きな宴でもあるの?」
「いいえ、特にそういうわけでは・・・ただ、姿見をいただいたものですから・・・いろいろ見てみたくなって」
「姿見? へえ、これか」
彼はつかつかと姿見に歩み寄った。
それは、銅を磨いて作られたものではなく、銀を用いた最新様式の鏡だった。
玻璃(ガラス)は高価なものであり、それに銀を付着させて作る鏡は、いっそう高価で貴重なものだった。
彼の時代には、このような鏡は存在しない。鏡といえば、顔を映すものしかなかった。
「驚いたな・・・これほど大きな鏡が作れるとは」
「技術が進歩したそうです。これほど大きなものは、まだ珍しいそうですが」
慣れた手つきでお茶を入れながら、夕鈴は話を続けた。
「私はもったいないと言ったのですけれど、陛下が・・・こちらの時代の陛下に、王妃が使わなくては職人が泣くとか、言われてしまって」
ふう、とため息を付く夕鈴は、それでも幸せそうに見えた。
それが彼の心を、ちりっと焦がした。
未来の夕鈴が幸せなのは、結構なことなのだが・・・なぜ素直に喜べないのだろう?
何なんだ、このもやもやした気持ちは・・・。
「陛下。お茶が入りました」
夕鈴の声で、彼は物思いから引き戻された。

彼は一緒にお茶を飲みたかったのに、夕鈴は衣装の片づけを続けようとした。
「夕鈴。それは後で、侍女にさせればいい」
「だめです、侍女さんたちには秘密なんです」
「秘密とは聞き捨てならないな、夕鈴」
「だって・・・」
夕鈴は赤くなって、口ごもった。
「侍女さんたちがいると、恥ずかしいことをいろいろ言われるので・・・」
「恥ずかしいこと?」
「侍女さんたちも、お仕事なのはわかってるんですけど。・・・お美しいとか、陛下もさぞかしお気に召すでしょうとか・・・」
「君は私の目を楽しませてくれる。目だけではなく、すべてを」
彼は夕鈴を見つめながら、告げた。
夕鈴の耳が赤く変わるのが、よく見えた。
「・・・っ・・・陛下って、そういうとこ変わらないですよね・・・」
「そうか?」
「ええ。変わってません」
「ならば・・・変わったところは?」
聞かなければいいのに、彼は聞いてしまった。
気にかかって、問わずにいられなかったのだ。
「えっと・・・」夕鈴は考えをめぐらせるような表情になった。
「--」
その美しい唇から、未来の自分を語る言葉を聞きたくなくて、彼はとっさに行動した。
言葉を奪う--唇ごと、荒々しく。
「なっ、何ですか、いきなり・・・ん・・・」
間をおかずに、再び口付ける。
「待って、どうして・・・」
答えを持たない彼は、むさぼり続けた。
自ら問うたくせに、自ら答えを封じる--そんな行動に答えのあるわけがない。
ようやく唇を離したときには、夕鈴の呼吸も荒く乱れていた。
「へーか・・・?」
大きな目は潤んでいた。しかし、確かに彼のほうを見ていた。
若い狼は、自分が求めていたものを知った。
この目に自分を映したい。自分を見て欲しい。感じて欲しい。
狼は、牙を剥いた。



~つづく~



原作の夕鈴が使っている鏡は、まさか銅製ではないだろうと思うんだけど・・・。

続きは大人度が上がりますので、ご注意ください。

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