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 ←ご用心(小ネタ) →【感想】第44話 嵐の余波
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短編

馬車の中

 ←ご用心(小ネタ) →【感想】第44話 嵐の余波
温泉編のおまけ的な妄想です。捏造あり。短いです。



離宮からの帰り道。
夕鈴は陛下と馬車の中にいた。
(狭い空間で二人っきりって・・・緊張する・・・!)
行きのときは、陛下にお休みしてもらうという目標に向かって燃えていたため、あまり気にならなかったのだが。
何か話さなきゃ、と夕鈴は考えた。
無難な話題・・・離宮であったこととか・・・そうだ、と夕鈴は向かいの陛下に向かって問いかけた。
「陛下。李順さんって、どうしてヘアメイクが上手なんですか?」
「昔、僕のをよくやってたから」
「そうですか、陛下のを・・・って、ええっ!?」
うろたえる夕鈴に、陛下は何事もなかったかのように会話を続けた。
「小さいころ、ときどき女の子の格好させられてたんだ」
「どうして、そんな・・・」
「刺客対策でよく変装していたからね。今はもうやらないよ。すぐバレちゃうし」
陛下の答えに、夕鈴は拍子抜けした。
「あはは・・・そ、そうですよね~」
確かに、陛下の体格では女装はかなり無理があるだろう。
でも小さいころなら--
陛下は顔立ちは綺麗だし、きっとすごい美少女に見えただろうな--なんてのんきな想像をするのと、同時に。
そんなころから刺客に狙われていたのね・・・とひやりとしてしまう。
無難な話題を選んだつもりだったのに・・・と夕鈴は黙り込んでしまった。
すると、ひょいと体が浮いた。
気が付くと夕鈴は陛下の膝の上に乗せられていた。
「陛下!?」
「こうすればお尻痛くないでしょ?」夕鈴を横抱きにしたまま、陛下はにっこりと笑う。
「え・・・お尻?」
「馬車が揺れるから、夕鈴、お尻痛いのかなって」
「いえ、大丈夫ですっ!」
「そう?僕は慣れてるから遠慮しなくていいよ?」
「大丈夫ですから、降ろしてください!」
「え~」
陛下の膝の上から逃れようとしたところを、手をつかまれる。
「じゃあ、隣に座って?」
小犬陛下はにこにこと笑っている。
だが、つかまれた手は、それほどぎゅっとつかまれているわけでもないのに、ほどけない。
夕鈴は焦った。
「夕鈴?隣より、膝の上がいい?僕も・・・」
「隣に座らせていただきます!」
夕鈴はあきらめて陛下の隣に座った。

外は寒いが、馬車の中は暖かい。
馬車の揺れに身を任せていると、なんだか眠くなってくる。
慣れない環境で気を張っていた分、疲れがじわじわと出てくる。
早朝の出立のため、今日は特に早起きだったし・・・。
夕鈴はあくびを噛み殺した。
眠っちゃだめ、何か話さなきゃ、と夕鈴は口を開いた。
「陛下・・・」
「ん?」
ぼんやりした頭でしゃべっていると、本音がぽろっと出てしまう。
「私、陛下のこと、何も知らないんだなあ・・・って思って」
「・・・夕鈴。眠いんでしょ?無理しなくていいよ」
陛下の手が、夕鈴の手をそっとつつむ。
陛下の肩は頼もしくて。
陛下の手は大きくて温かくて。
なんだかとても安心してしまう・・・。
ううん、ダメ、と夕鈴はと顔に力を入れた。
「でも・・・やはりこのバイトをしっかりこなすためにも・・・」
「無理しなくていいから。今朝は早かったしね」
「で、も・・・」
夕鈴は何度かかくん、と首を折りながらも、睡魔と闘い続けた。
陛下の声が聞こえてきた。
「お休み、夕鈴」
低くておだやかで、温かい声。
夕鈴は逆らえなかった。


寄りかかっている夕鈴の重みが、ほんの少し増した。
眠りに落ちたんだな、とわかった。
見ると、夕鈴は子どものようなあどけない寝顔をしていた。
思わず頬が緩んでしまう。
それからそっとため息を漏らした。

やれやれ。
こうして体を預けきって眠っている夕鈴を見ると、悪戯もできなくなっちゃうな。
夕鈴の髪を、指に絡ませる。
それは素直でやわらかくて、健康的につやつやしていて--まるで夕鈴自身のようだった。

彼は眠りを妨げないように注意しながら、その髪に、口付けした。



おしまい☆

幼少の陛下が育った環境に出入りできる男性ってかなり限られていると思うので、女の子の格好の方が目立たないんじゃないかな~なんて。
陛下は馬に乗って行軍とかしてるんで、きっとお尻の皮は丈夫なんだと思います。


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