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 ←慎さまより艶イラスト 悩殺陛下☆ →【感想】第37話
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短編

狙われた妃

 ←慎さまより艶イラスト 悩殺陛下☆ →【感想】第37話
サスペンス調?
深見が悪ノリしてます。ギャグ方向に。
話の都合上、オリキャラが出張っております。
演技夫婦です。



二人のいつものお茶の時間。
陛下は夕鈴の機嫌がいいことに気がついた。
「夕鈴、何かいいことあったの?」
「私、このお菓子が大好きなんです。これは女官の人が差し入れしてくれて」
夕鈴はお茶菓子を陛下のほうへ差し出した。
「ふーん・・・」
意味ありげな間が空いた。
「あ、差し入れもらうの、いけなかったですか?一応老師にチェックしてもらったんですけど。下町のものだし、そんな高価なものじゃないから、いいかなって・・・」
「ううん、だったらいいよ。・・・その人、夕鈴の好きなものとかよく知ってるのかな?」
小犬陛下はにっこりと笑顔で続けた。

陛下の隠密・浩大が呼ばれたのは、その夜のこと。
「最近、夕鈴のところに入った新しい女官のことを調べて欲しい。名は蔡玲」
「あー、あのクールビューティーな感じの?陛下ってああいうのがタイプ・・・」
じろっと氷点下のまなざしを感じて、浩大はあわてて口をつぐんだ。
「ハイ、ご命令の通りに!ガンバリマス☆」
狼陛下はふう、とため息をついた。
「貴族の出身ではなく庶民の出であることを利用して、夕鈴にうまく取り入っているようなんだが・・・どうも気に食わない。なにやら夕鈴のことを探っているようでもあるし。思い過ごしであればいいのだが」
このお人は本当に、お妃ちゃんのことになると容赦ないなあ・・・と浩大は思ったが、黙っていた。
庶民でも裕福な家であれば、娘を後宮の女官にすることもできる。後宮で働いたことがあるというのは、女性にとってステイタスになる世の中でもあった。

仕事の速い隠密は、翌日にはすでに調べをつけてきていた。
「えーと、例の女官の件ですけど。大商人・蔡家の娘で、夫に先立たれて、まだ若いし子どももいなかったので実家に戻ったそーです。その後、後宮へ出仕。特に目立っておかしな点はナシ。ただ、妙な噂を聞いちゃったんだよね」
「何だ」
「仲の悪い夫を呪い殺したとか」
「呪いだと?」狼陛下の眉間のしわが深くなる。
「ダンナさんは商用の旅先で事故に遭ったということになってるんだけど、なんでもその死体のわきに、怪しげな人形が添えられていたっていうんだよね」
「・・・呪詛か」陛下はちっと舌打ちした。
人形を使った呪詛は、古来より貴族社会や王宮では一般的なものだった。
毒や刺客と違って、どんなに厳重に警護していても防げるものではない。
浩大は淡々と報告を続けた。
「ただそれが本当に妻のしわざなのかどうか、そのへんはもうちょっと調べてみないと。手広く商売をやっている家だから、他から恨みを買ったりしてそうだし」
「引き続き調べてくれ」
「りょーかい。まあ、あのお妃ちゃんだったら呪いなんか跳ね返しちゃうって!」
と浩大は励ますつもりで言ったのだが。
狼陛下の眉は晴れなかった。



夜も更けた後宮の、狭い一室。
「やっとできたわ・・・」
灯りのもとで、紅を差した唇が弧を描いた。
彼女の手には、人の形をした、布くずの寄せ集め。
すると、背後から、人の声がした。
「夜遅くに明かりを使うのは控えてほしいんですがね・・・」
彼女が振り返ると、そこには陛下の側近・李順がいた。
女官である蔡玲は、笑顔で取り繕った。
「李順さま、困りますわ。いかに上司といえど、こんな時間にお見えになるのは・・・」
「この後宮に、私の立ち入れぬ場所があると申すか」
「・・・!」李順とは違う人物の声に、女官は顔色を変えた。
招かれざる客は、李順だけではなかった。
薄暗がりの中でもわかる、怒りもあらわな、狼陛下の眼光--。
蔡玲はあわてて何かを隠そうとしたが、すばやく奪われた。
狼陛下は略奪品を見た。
それは禍々しい人形(ひとがた)であった。遠く西方の国のム○クの絵画を思わせる、見る者の恐怖を掻き立てるような代物であった。
その人形の頭に二つのこぶのようなものがくっついているのが、もしかしたら妃の髪型を模したものなのか・・・?と見えなくもない。
「これは何だ。答えよ、蔡玲」冷ややかな声で陛下が問う。
女官はひざまづき、恐ろしさにおののきながら答えた。
「・・・お、お妃様の、人形です」
「これを使って良からぬ企みをくわだてたというわけか」
「違います、そのようなことは決して!」
蔡玲が声を上げるのと同時に、部屋へ飛び込んできた人影があった。
「待ってください!」と陛下をいさめたのは、夕鈴だった。
「なぜ君がここへ・・・」意表をつかれた陛下。
「蔡玲さんはそんな人じゃありません!きっと何かの間違いです!」
「君はこれを見ても彼女をかばうのか?」
陛下は夕鈴の目の前に書類の束を突き出した。
「・・・なんですか、コレ」
「目を通すといい」
「・・・私の好きな色、好きな食べ物、・・・な、なんでスリーサイズまで?やだっ、陛下、いつのまにこんなの作ってたんですか!?」
「違う、蔡玲だ!・・・彼女は君に近づき、君のことを探っていたんだ」
夕鈴の大きな瞳が悲しげに曇る。
「蔡玲・・・本当なの?」
「お妃様・・・」
蔡玲はがくりとうなだれた。
「・・・確かにそれは私が作成しました。でもそれは・・・」
「それだけだったら、妃に取り入るための下準備かと、見逃してやってもよかったのだが。・・・こんなものまで作られては、もはや見逃すわけにはゆかぬ」陛下は人形を握り締めた。
「なにとぞお聞きください、私は決して・・・」床に手をついて訴える蔡玲。
「まだ言い逃れをするか!これが何よりの証拠だ!」
「かっ、海賊版を作るつもりなど断じてございませんっ。試作品が出来てから、ライセンス契約をお願いしに参るつもりでした。どうか信じてください!」

・・・海賊版?ライセンス契約?
三人の頭上に”?”マークが飛んだ。
李順が冷静に問う。
「どういうことですか、蔡玲。わかるように説明してください」
「はい・・・」



「お妃様の・・・キャラクターグッズ、ですか?」李順は怪訝そうに問い返した。
「はい!お妃様の人気にあやかって、ぜひ!」声を弾ませて答える蔡玲。
夕鈴は不思議そうに首をかしげた。
「あのー、でも私、世間では陛下をたぶらかす悪者と思われてるんじゃないかしら?」
「あら、そんなの頭の固いおじさんたちだけですわ!若い女性の間では、いまやお妃様はあこがれの的!陛下に見初められてご寵愛をほしいままにし、栄耀栄華をきわめ・・・まさに女の花道!これぞ当代随一の出世譚!」
蔡玲は生き生きとプレゼン(?)を続けた。
「そこでお妃様にあやかったさまざまな商品展開を考えているのですが、まずは恋愛のお守りなどから・・・」
皆の視線が、陛下が持っている人形に集まる。
見ようによっては、東方の国の神話に出てくるという巨○兵もかくやと思わせるおどろおどろしさである。
(・・・恋愛のお守り?これが??)
「それがどうしてこんな禍々しい物体になるんですかッ!?」と姑・李順が一同を代表して突っ込んだ。
蔡玲の整った顔が、かーーっと赤くなった。
「そ、それは私の考えをまとめるための土台というか・・・試作品の試作品というか・・・ちゃんとした試作品は他の者に作らせます。それができてからお見せするつもりだったんです。私は、その・・・針仕事は苦手で・・・」
「・・・・・・」
苦手といっても限度があるだろう。むしろありきたりの材料でこんなものを作ってしまえるのは、一種の才能ではあるまいか。
衝撃から立ち直った姑は、はっとして問いただした。
「もしかして、亡きご主人にもこれと同じものを作ったのでは?」
「はい。夫の仕事がうまくいきますようにと、商売繁盛のお守りとして・・・夫はとても喜んでくれて、肌身離さず大切にすると言ってくれました」
亡き夫のことを語る蔡玲の表情がやわらかくなった。
・・・これと同じような人形を喜んで、肌身離さず持ってるって・・・。
愛の力、偉大すぎる。仲が悪いというのは単なる噂で、実際はバカップルな夫婦だったのか?
「夫が亡くなったとき、商売繁盛だけじゃなくて、身体安全のお守りも作っておけばと、どんなに悔やんだことか・・・でも李順さまはどうしてそのことをご存じなのですか?」
「・・・いえ、なんとなく」と李順は濁した。

事態が解明され、一同が安堵とともにがっくりと疲労を感じたころ。
それまで黙っていた陛下が、口を開いた。
「・・・その試作品とやらができたら見せてくれ。蔡玲」
狼陛下は微笑んでいた。
蔡玲は目を輝かせた。
「はいっ!必ずやご期待に応えてご覧に入れます!」

数日後。
夫の死はやっぱり単なる事故死で、蔡玲の悪い噂は、実家と婚家の結びつきを恐れた同業者の悪意によるものだったらしい--と浩大から報告が届いた。

こうして狼陛下の御世を揺るがすかと思えた呪詛事件(?)は無事に解決したのであった。
その後、あの”試作品の試作品”から、どうやって・・・?と疑問の出るような、それはそれはかわいらしいお妃様の人形が、”試作品”として王宮に届き、王をたいそう喜ばせたという。
そしてお妃様のキャラクターグッズは大当たり。その肖像権使用料は白陽国の国庫を潤したとか。
しかし抱き枕は商品化を許されなかったという。
しかしその幻の試作品は王宮の某所にあるという。
そしてその抱き枕にお昼寝中の陛下のよだれがついているかどうかは、誰も知らない。たぶん。



おしまい☆



オトメンの都塚さんの話から思いついたネタです。
夕鈴って、”あの”狼陛下を手玉に取るような希代の悪女(妲己ちゃん?)と思われているのかなあ。そりゃ水月さんも驚くわ。男心をそそる妖艶な女狐かと思ったら、かわいい兎ちゃんなんだもん(笑)

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~ Comment ~

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NoTitle 

つまり、陛下は試作品と称して着々とコレクションを増やしてるわけですね。
それと、抱き枕は・・・きっとその内用済みですね。
いや、本物の妃になれば夕鈴本人を抱き枕にすれば良いわけで。
蔡玲達、バカップルだったんですねぇ・・・。
目の付けどころは良いかもしれませんが、
そういうのは企画段階から話を通した方が良いと思います。

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>慎様 

コメントありがとうございました!ときどきギャグを書きたくなる深見です(^^;)
お気に召していただけてよかったです♪
李順さんあたりがしっかり商談進めてるんでしょうね、きっと(笑)

>通りすがり様 

コメントありがとうございます!呪い人形の噂の出所は、旦那さんが同業者の集まりで人形を見せびらかした(笑)のが原因なんじゃないかと思います。夕鈴グッズ、あったら私が欲しい。

>ふむふむ様 

コメントありがとうございます!狼陛下も「スイッチがわからん」とか言ってたし。それでいて王宮っぽい言葉も混在しているあのブレンド具合が可歌先生のセンスはすごいと思います。そうですね、あれは私も本当に残念です・・・(;;)

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>たる様 

受けていただけてよかったです♪あの台詞はなんとなく入ってしまったんですが・・・夕鈴と陛下でボケと突っ込み??私がギャグを書くと陛下(特に狼陛下)が割を食うことが多いような。ごめんなさい、陛下!でも陛下は書類にしなくてもゆうりんのデータはすべて頭に入ってると思うよ!
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